かなり前にYoutubeに動画投稿して伸びたって話をした
それの続きというか、最近ちょっと思うことを書く
一応だが、始めて二ヶ月で登録者一万人を超えた
ここは一つの区切りだと思う。少なくとも趣味で適当にやっている人間のチャンネルが登録者一万人に行くことはない。ちゃんとしたラインを超えることは出来た
そしてYoutubeだけで生きていくのは意外と楽だと思った。ジャンルにもかなり左右されるが、少なくとも仕事よりは遥かに楽だと自分は思う
が、Youtubeと向き合うということは即ち人間の闇の部分と向き合うということに他ならない
僕はその闇というか、ドロドロとした人間心理を凌駕するだけのナニカを持っていなかった。だから辞めた。一生これで生きていくという覚悟は持てなかった
それについてちょっと書く
まず最初にジャンルを書かないと始まらない
例えば音楽作っている人だってYoutuberになるし、筋トレ動画とってる人や街中を歩いてVlog出してる人もYoutuberになる。もちろん全ジャンルを網羅している人なんて存在しないし、自分の属しているジャンルについての知識に偏ってしまうのは仕方のないことなので、最初にこれを書く
僕が投稿してたのは『解説動画』だ。ゆっくり解説系なるものが動画ジャンルとして存在しており、それをずんだもんに喋らせていた
解説している内容は実は幾つもあった。例えば世の中には歴史や地理、社会情勢等について話す真面目な感じの教養解説もあれば、本当か嘘か分からないような事件解説系、ホラー要素や怪奇事件を取り扱うホラー解説系、飲食店や商品メーカー等の事件や出来事を取り扱うフード解説系等めちゃくちゃ存在している
僕はとりあえず4個ほどチャンネルを作り、僕が好きなジャンルの解説動画を4本ずつ上げた。それぞれ5本ほど、つまり合計20本も作ればYoutube君のことを知れると思ったし、伸びた動画に注力すればいいやと始めたのだ。元々動画編集は趣味でやっていた時期があったけど、Premiere pro使うのは初めてだしゆっくり解説系とか見たことはあるけどやったことはなかったし、素材を集めるのがまぁ大変だったのもあって最初から何かで行こうとは思わなかった
結論から言うと、この手法は間違っていなかった
一週間に10~20分尺の動画を4本作り、それをそれぞれのチャンネルで投稿する。激烈にハードなスケジュールだったが、元々興味があったりしっかり知っているものばかりを取り扱ったので難しくはなかった
結果、2本のチャンネルは4本目を投稿した段階で登録者が8000人を超えた。そもそも1本目からしてコメントが200件も300件も来たし、高評価も500近く貰えていたので、あぁこれは成功したんだなという確信は最初からあった
ここまではまぁ良い
Youtuberの収益等もまだ発生していなかったけど、ここまでは順調だったし趣味として成功していた。なんなら就職を辞めて一本入魂してもいいスタートダッシュではあった
が、ここからがクソだった
第一に視聴者がクソ
より具体的に言うと、人間ってなんだかんだ言って過激でゴシップでドロドロして燃えるものが好きなのだということ
10本ぐらい投稿すると段々傾向が分かってくる。こういう動画は伸びて、こういう動画は伸びなくてみたいな。それは編集を頑張っているとか、尺をちゃんと詰めて面白さ100%で届けられているかどうかではなく、単純に取り扱う話題の話だ
端的に言えば一部の人には刺さるけどちょっとニッチな話題、そこそこ賢くないと動画をクリックしようとすら思わないような話題、は再生数が伸びない。逆にSNSで話題になっているものやヤフーニュースで1000も2000もコメントがつくような話題は、他の記事や動画と同じようなことしか喋らせなくてもバケモノみたいに再生数がつく。そしてコメントも伸びる。僕にはコレがマジで耐えられなかった
こういう話題を鮮度の高い話題と僕は呼んでいた。時事ネタってやつだ。例えば大谷翔平が50-50を達成したニュースがあったが、取り合えず大谷翔平と50-50というワードが入っている動画を出せばそれで稼げてしまうのがYoutubeだ。もちろんお料理チャンネルがいきなり大谷翔平とか言い出すのは無理があるのでコレは喩えだが、お料理チャンネルでも「暗殺者のパスタ」とかいう時流があった時にはそれを出せば数字が取れていた。そういう話
もちろん後々のブランディングに差支えはあるかもしれない。これが政治家の汚職とかネガティブなニュースだったら、明るい話題ばかりだったチャンネルがどうして急に? となり次回以降見てくれる人は減るかもしれない。が、時流に乗る者が賢いのは事実だったと思う
いやエンタメなら時代に適していけよって話だが、ここに追加で「煽り文」が存在する。動画の内容が他人を煽ったり、その問題を白か黒かにしようとしているものは数字が取れる。誰もが浅い知識でコメントをし、誰が悪いどれが悪い何が正しいどうすべきだったを論じ始める。誰に頼まれるでもなく勝手にだ。そして勝手に喧嘩が始まる。コメントが伸びる。なぜか動画は再生数が止まらず、他人のオススメに表示され続ける
要は「人としてこれよくないよなぁ……」ということをした方が数字が取れる世界だった
単純に合う合わないの話だ。でも、そうやって人を煽ったり自分があたかも批評家や審判者のような顔をして愚民に餌を投げ続けるような人間であり続けるのは僕には無理だった
そしてそういったものを好んで食べようとする人が世の中にはあまりにも多すぎる。皆誰かの不幸が好きだし火事が好きだし適当なことばっか言ってる動画にgoodボタンを押すし再生数の肥やしに自ら進んでなりに行く。何度か僕はこれでゲロを吐いた。人間の汚さが僕には耐えられなかった
二つ目は労力について
ネタ切れの話だ
これは僕のジャンルのせいでもあるが、20も30も動画を作っていくとネタがなくなる。新しい動画を作るために沢山のインプットが必要で、間違ったことを許せないから下調べに非常に時間がかかる
世の中の多くの動画は嘘をついている。政治系解説動画も適当言ってるものが9割以上だし、過去ネタを扱ったものも憶測と妄想で構成されているものばかりだ。調べものをせず、取り合えずどっかに書いてあった文章を使ってかさましをしている。僕にはそれが受け入れられなかった。当事者でない以上限界はあるのが当たり前だが、情報を扱いそこに生きていた人がいる以上限度はあると思っていて、だからこそ僕は大学で実際に会った人から聞いた話や、実際に自分が論文を書く過程でお会いした人達、ちゃんと著書を全部読んでどういうことがあったのかを確認し、その上で自分のエゴを押し通す選択をしていたが、そんなガチガチの思想や律義さはエンタメには必要がなかった
結果として、速さが全てのYoutubeで僕は遅かった。どの動画よりも面白く深いものを作れていると思っているが、結局再生数を取れても動画本数で劣っていれば知名度は向こうのものだ。そして僕がちんたらしている内に、過去に出した動画と全く同じ話題を適当な内容で作り出すコバンザメが大量に湧きだした。四ね
動画を作る労力と、そういった後追いコバンザメ共に精神的に疲れてしまった点。これが二つ目の理由だ
三つ目は収入
Youtubeが稼げているのは今だけだ。10年後20年後もYoutubeが続いているとは僕は思っていない
音楽とか配信者とかはそれでいい。彼らはYoutubeというプラットフォームが消えようと、その才を他の場所で活かしていける。しかし僕のやっている解説系はプラットフォームありきだ。ずんだもんありきだ。自分の生殺与奪権を他人が握ってしまっている
2つのチャンネルで月に25ほど貰えていたが、これを更に伸ばしていくのも中々難しかった。僕が就職を考えていた先は初任給で30貰えていた。Youtubeを続けていく意味が分からなかった。
以上三つがあったから、僕はチャンネルを捨てた
というかチャンネルを買いたいという人や、良く分からんスパムに人生相談に誹謗中傷にとYoutube用に作ったSNSやメールはゴミで一瞬にして汚された。それを見て更にやりたくなくなった
この世には汚いものが多すぎた
何が言いたいわけでもない
ただ、先日ふと友人と話している時にこの話題になったのと、最近ブログ更新してなかったのと、あれからYoutubeについて何も書いてねえなって思ったので書くことにした
これで終わり。僕はYoutubeは使い続けるけど、投稿者には一生ならないだろう
それと今年半ば、六月ぐらいにここ一年半の結果をまとめて報告できると思っている
そのためにしばらく頑張ってくる